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ED

持病があってもED治療薬は飲める?高血圧・糖尿病との関係

監修: 巴 窓花(医師)

「高血圧だからED薬は飲めないはず」「糖尿病だから諦めている」。この相談は非常に多いのですが、結論から言うと誤解であることがほとんどです。ED治療薬(PDE5阻害薬)は、持病があっても条件を満たせば使用できるケースが多い薬です。

しかも見逃せないのは、高血圧と糖尿病はEDの二大原因そのものだということ。つまり「持病があるからこそEDになり、持病があるから治療を諦める」という悪循環に陥っている方が大勢います。この記事では、使える場合・使えない場合の線引きを具体的に整理します。

大前提:絶対にダメな組み合わせは「硝酸薬」

大前提:絶対にダメな組み合わせは「硝酸薬」

ED治療薬の唯一にして最大の禁忌は、硝酸薬・一酸化窒素(NO)供与薬との併用です。

  • ニトログリセリン(ニトロペン、ミオコールスプレーなど)
  • 硝酸イソソルビド(ニトロール、フランドルテープなど)
  • 肺高血圧症治療薬のリオシグアト(アデムパス)

これらは狭心症の発作時に使う舌下錠・スプレー・貼り薬を含みます。併用すると血圧が急激に下がり、命に関わるおそれがあります。「飲み薬だけでなく、貼り薬・スプレーも対象」という点を必ず覚えておいてください。

持病別の考え方

高血圧|「治療でコントロールされているか」が鍵

高血圧の方でも、降圧薬で血圧が安定していれば使用できるケースが多いとされています。むしろ放置された高血圧は血管を傷め、EDを進行させます。注意が必要なのは次の2点です。

  • 未治療で血圧が非常に高い状態:先に血圧の治療が必要です
  • 降圧薬の種類:併用自体は可能でも、血圧低下が強く出ないよう医師が種類・用量を確認します

糖尿病|糖尿病性EDにも治療薬は使われる

糖尿病は血管と神経の両方を傷めるため、EDの合併頻度が高いことが知られています。ED治療薬は糖尿病性EDにも使用され、効果が期待できる治療選択肢です。ただし進行した神経障害があると効果を感じにくい場合があり、その際は用量調整や他の治療の検討になります。HbA1cなど直近の数値を診察で共有してください。

心臓病(狭心症・心筋梗塞の既往)|二段階で確認

①硝酸薬を使っていないか、②性行為という運動負荷に心臓が耐えられる状態か——の2つの確認が必要です。既往がある方は、まず循環器の主治医に「性活動を再開してよい状態か」を確認し、そのうえでED治療の相談へ進むのが安全な順番です。

前立腺肥大症|α1遮断薬との組み合わせに注意

前立腺肥大の治療薬のうちα1遮断薬(タムスロシンなど)は、ED治療薬と併用すると血圧低下が強く出ることがあります。併用禁忌ではありませんが、服用タイミングや用量の調整が必要になるため、薬名の申告が必須です。

その他、使用できない・注意が必要なケース

  • 重度の肝障害、重度の腎障害(用量調整や使用不可の場合)
  • 最近(6カ月以内)の脳卒中・心筋梗塞
  • 網膜色素変性症などの目の病気
  • 血圧が極端に低い方

「薬のせいでED」の可能性もある

「薬のせいでED」の可能性もある

見落とされがちですが、服用中の薬がEDの原因や悪化要因になっていることがあります。報告があるのは、一部の利尿薬・β遮断薬(古いタイプ)・抗うつ薬・抗不安薬などです。

「この薬を始めてから調子が悪くなった気がする」という時系列は、診察での重要な手がかりです。ただし自己判断で持病の薬をやめることだけは絶対にしないでください。原疾患の悪化はEDどころではないリスクになります。変更の余地があるかは、処方医との相談で決めることです。

診察で伝えるべき5つの情報

  1. 持病のすべて(治療中のもの・経過観察中のもの両方)
  2. 服用中の薬すべて(お薬手帳+市販薬・サプリ。貼り薬・点眼も含む)
  3. 直近の数値(血圧・HbA1c・肝機能など、健診結果でOK)
  4. 過去の大きな病気(心筋梗塞・脳卒中・目の病気など)
  5. アレルギー・過去に薬で起きた副作用

iKUiKUのオンライン診療では、この情報をもとに医師が使用可否を判断します。LINEのビデオ診察でお薬手帳を画面に見せるだけでも十分伝わります。取り扱いはバイスマ50mg(シルデナフィル・4錠4,120円)、タダライト10mg(10錠5,500円)、バルデナエイト10mg(10錠8,800円)など。流れはオンライン診療の流れの記事、薬の比較は種類と違いの記事をご覧ください。

持病がある方ほど避けてほしいのが、診察なしの個人輸入です。偽造品のリスクに加えて、持病・併用薬のチェックという安全装置が一切働きません。「診察がある」ことは手間ではなく、持病がある方にとっての保険です。詳しくは偽物と個人輸入のリスクの記事へ。

よくある「思い込みで諦めている」パターン集

診察の現場では、医学的には使える可能性が高いのに、思い込みで諦めていたケースが繰り返し見られます。代表例を挙げます。

  • 「血圧の薬を飲んでいる=禁忌」という誤解:禁忌は硝酸薬であって、降圧薬一般ではありません。多くの降圧薬は併用可能です
  • 「糖尿病のEDは薬が効かない」という誤解:効果を感じにくいケースはあるものの、糖尿病性EDは治療薬の主要な対象のひとつです
  • 「年齢的にもう無理」という誤解:ED治療薬に年齢の上限はなく、全身状態と併用薬で判断されます
  • 「一度断られたから一生ダメ」という誤解:血圧が安定した、薬が変わったなど、状況が変われば判断も変わります。再評価の価値があります

逆に「自分は健康だから大丈夫」という思い込みで、未発見の高血圧・糖尿病のままED治療薬だけ使い続けるのも危険です。どちらの方向の思い込みも、数分の診察で解けます。まず現状をそのまま伝えることから始めてください。

この記事のまとめ

  • 高血圧・糖尿病があってもED治療薬を使えるケースは多い
  • 唯一絶対の禁忌は硝酸薬(ニトロ製剤)。舌下錠・貼り薬・スプレーも含む
  • 前立腺肥大のα1遮断薬、重度の肝障害などは要注意・要申告
  • 服用中の薬がEDの原因になっていることもある(自己中断は厳禁)
  • お薬手帳・健診結果・既往歴の3点セットが安全な処方の鍵

よくある質問

Q. 高血圧の薬と同じ日に飲んでも大丈夫ですか?

A. 多くの降圧薬は併用可能とされていますが、組み合わせや体質によっては血圧低下の症状(めまい・ふらつき)が出ることがあります。初回は体調の良い日に試し、異常を感じたら横になって休み、続くようなら医師に相談してください。

Q. 糖尿病でもEDは治りますか?

A. 「治る」と断定はできませんが、糖尿病性EDにもED治療薬は効果が期待できる治療法です。あわせて血糖コントロールの改善自体が血管と神経を守り、長期的なED対策になります。

Q. 狭心症でニトロを処方されていますが、最近使っていません。飲めますか?

A. 「処方されているが使っていない」場合でも自己判断は危険です。ED治療薬の服用後に狭心症発作が起きたとき、ニトロが使えなくなるという問題があるためです。必ず循環器の主治医に相談してください。

Q. 精神科の薬を飲んでいます。EDと関係ありますか?

A. 一部の抗うつ薬などは性機能に影響することが知られています。ED治療薬との併用可否も含めて、薬名を診察で伝えてください。なお、心の状態そのものがEDに影響することもあります(心因性EDの記事参照)。

Q. 持病のことを正直に言うと処方してもらえない気がして不安です。

A. 気持ちはわかりますが、隠すことのリスクはあなた自身に返ってきます。実際には「申告したら使えなかった」より「条件つきで使えた」ケースのほうが多く、使えない場合も代替の選択肢を一緒に探せます。正直な申告が最短ルートです。

Q. お薬手帳がありません。どうすればいいですか?

A. 薬の現物やパッケージの写真、調剤明細書でも代用できます。マイナポータルで処方歴を確認できる場合もあります。どうしても不明なら「病名と、飲んでいる薬の形状・色」だけでも手がかりになるので、わかる範囲で伝えてください。

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この記事の監修者

監修者 巴 窓花

巴 窓花(医師)

大阪公立大学卒業。東京慈恵会医科大学附属病院での臨床経験を経て、美容クリニックにて診療に従事。ボトックスビスタ認定医・ジュビダームビスタ認定医。患者一人ひとりの悩みに寄り添う、丁寧なカウンセリングと診療を心がけている。

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