「これってEDなんだろうか、それとも気にしすぎだろうか」。この疑問には、世界共通で使われている客観的なものさしで答えを出せます。ひとつは勃起の硬さを4段階で評価するEHS(勃起硬度スケール)、もうひとつは5つの質問に答えるSHIM(IIEF-5)です。
この記事では、自宅で2分でできるセルフチェックの方法と結果の読み方、そして「受診を考えるサイン」を解説します。
チェック①:硬さの4段階(EHS)

最近の勃起時の硬さに最も近いものを選んでください。
| グレード | 状態のイメージ | 評価 |
|---|---|---|
| グレード1 | 大きくなるが、硬くはならない(こんにゃくのような柔らかさ) | 挿入は困難。治療を検討する段階 |
| グレード2 | 硬さはあるが、挿入には不十分(皮をむいたバナナ程度) | EDの可能性が高い |
| グレード3 | 挿入はできるが、完全な硬さではない(皮つきバナナ程度) | 軽度〜中等度のED。治療で改善の余地が大きい |
| グレード4 | 完全に硬く、芯がある(きゅうりのような硬さ) | 正常な硬さ |
医学的にEDとは「満足な性行為に十分な勃起が得られない、または維持できない状態」を指します。つまりグレード3でも、本人やパートナーが困っていればEDとして治療の対象です。「全く勃たない状態だけがED」というのは誤解で、実際の治療相談の多くはグレード2〜3の「中折れ・硬さ不足」です。
チェック②:国際的な5つの質問(SHIM/IIEF-5)
世界中の医療機関で使われている質問票の内容です。最近6カ月を思い出して、各質問に1〜5点(当てはまりが悪いほど低い点)で答え、合計を出します。
- 勃起を維持する自信はどのくらいありますか?
- 性的刺激で勃起したとき、挿入に十分な硬さになる頻度は?
- 挿入後、勃起を維持できる頻度は?
- 挿入後、行為の最後まで維持するのはどのくらい困難ですか?
- 性交を試みたとき、満足できる頻度は?
| 合計点 | 目安 |
|---|---|
| 22〜25点 | EDの心配は少ない |
| 17〜21点 | 軽度ED |
| 12〜16点 | 軽度〜中等度ED |
| 8〜11点 | 中等度ED |
| 5〜7点 | 重度ED |
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チェック③:朝勃ちの有無で「原因のタイプ」がわかる
セルフチェックで意外と重要なのが朝勃ち(夜間勃起)です。これは性的興奮と関係なく起こる生理現象なので、体の機能チェックとして使えます。
- 朝勃ちはあるのに、本番ではうまくいかない → 体の機能は保たれており、緊張やプレッシャーなど心理的な要因(心因性)の可能性。心因性EDの記事へ
- 朝勃ちそのものが減った・なくなった → 血管・ホルモンなど体の要因(器質性)が関わっている可能性。朝勃ちがなくなった原因の記事へ
ただし朝勃ちは目覚めのタイミングと重ならないと気づけないため、「気づかない=ない」とは限りません。数週間単位の傾向で見てください。
受診を考える4つのサイン

- 硬さ不足・中折れが1カ月以上続いている(たまたまの失敗は誰にでもあります。続くことがサインです)
- 性行為を避けるようになった(失敗への不安で誘いを断る・自分から誘わなくなった)
- 朝勃ちが明らかに減った(体の要因のサイン。生活習慣病のチェックも推奨)
- SHIMが21点以下、またはEHSグレード3以下で本人が困っている
セルフチェックはあくまで「傾向の把握」です。EDの背景に糖尿病・高血圧などが隠れていることもあるため(40代のEDの記事参照)、確定的な評価と治療方針は医師の診察で決まります。逆に言えば、セルフチェックの結果をそのまま伝えれば診察は非常にスムーズです。
チェック結果を診察で活かす
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- 「EHSでいうとグレード2〜3です」
- 「SHIMは14点でした」
- 「朝勃ちはあります/減りました」
この3行だけで、医師は状態をかなり正確に把握できます。治療になった場合も、バイスマ50mg(4錠4,120円)など複数の選択肢から体質と悩みに合う薬を選べます。費用感はED治療の費用相場の記事をご覧ください。
チェック結果を悪化させないための注意
セルフチェックには、使い方を間違えると逆効果になる側面もあります。結果との付き合い方を3つ補足します。
- 毎回の行為を「採点」しない:チェックを知ると、行為のたびに「今日はグレード何だったか」と観察者になりがちです。この自己監視こそが緊張を生み、心因性EDを悪化させる典型パターン。チェックは月1回程度の定点観測にとどめ、行為中は忘れてください
- 調子の悪い1回で再判定しない:疲労・飲酒・緊張で結果は簡単に変動します。SHIMが「最近6カ月」で聞くのは、単発のブレを均すためです
- 数字をパートナーとの共通言語に使う:「最近ダメだ」という曖昧な自己申告より、「グレード3くらいの日が増えた」という共有のほうが、深刻になりすぎず事実ベースで話せます。相手を安心させる道具としても使えます
セルフチェックの目的は「不安の採点」ではなく「相談と改善の起点づくり」です。測ったら、その結果を持って次の一歩(生活改善または診察)へ進んでください。
この記事のまとめ
- EDのセルフチェックは「硬さの4段階(EHS)」と「5つの質問(SHIM)」でできる
- 挿入できても硬さに困っていれば治療対象。「全く勃たない」だけがEDではない
- 朝勃ちの有無で心因性か器質性かの見当がつく
- 症状が1カ月以上続く・行為を避け始めたら受診を考えるサイン
- チェック結果をそのまま医師に伝えれば診察がスムーズに進む
よくある質問
Q. 一度失敗しただけでもEDですか?
A. いいえ。疲労や飲酒、緊張による一時的な失敗は誰にでもあります。EDと考えるのは、症状が繰り返し続いている場合(目安として1カ月以上)です。ただし失敗を引きずって不安が強くなっているなら、早めの相談が悪循環を防ぎます。
Q. マスターベーションでは問題ないのですが、EDでしょうか?
A. 自慰では問題なく本番でうまくいかない場合、体の機能は保たれており心理的要因が大きい可能性があります。これも治療・改善の対象になる立派な相談内容です。
Q. 20代でもこのチェックは使えますか?
A. 使えます。SHIMもEHSも年齢を問わない指標です。若い世代は心因性の割合が高いことが知られています。20代のEDの記事もあわせてどうぞ。
Q. スタンプを貼って寝るチェック方法を聞いたことがあります。
A. 夜間勃起を切手で確認する古い方法(スタンプテスト)ですが、精度が低く、現在は推奨されていません。朝勃ちの傾向の自覚と、この記事の2つの指標で十分です。
Q. セルフチェックの結果が悪くてショックです。すぐ薬を飲むべきですか?
A. 結果はあくまで現状の把握であって、宣告ではありません。EDは治療選択肢が確立した悩みで、軽度のうちに対処するほど心理的な悪循環も防ぎやすくなります。まず診察で原因の見当をつけることから始めてください。
Q. パートナーに受けさせたいのですが、どう切り出せば?
A. 責める形ではなく「こういうチェックがあるみたい」と記事やサイトの診断ツールを共有する形が、プライドを傷つけにくくおすすめです。伝え方はパートナーへの伝え方の記事も参考になります。

